有毒ガスの硫化水素を使った自殺が各地で続発している。13日にも大阪市や岡山県井原市で若者が死亡するなど、流行の兆しを見せる。「第二の練炭」ともいわれるが、助けに入った人が巻き添えを食うケースも多い。一方で、ネット上などでガスを発生させる原料としてトイレ洗剤が悪者にされ、とんだトバッチリを受けている。
トイレ掃除の定番といえば、「こすらず落とす」のキャッチフレーズで知られるサンポール。汚れがよく落ちると評判で、家庭用品には欠かせない存在だ。
「こちらの本意でない結果を招いているのは実に悩ましく、もどかしい。ぜひやめてほしい」。サンポールを製造・販売する金鳥(大阪市)の広報担当者はこうため息をつく。同社には現在、製品の安全性について、取引先から問い合わせが相次いでいるという。
「まぜるな。危険」。サンポールなど塩酸系の洗剤容器にはこの表記が必ず見られる。硫黄と混合させると硫化水素が発生する危険があるためだ。当然のことながら、使用上の注意を守れば、何ら問題はない。ただ、この特性に何者かが目を付け、自殺マニュアルをネット上に公開したため、自殺が拡大している可能性もある。
風評被害に加え、深刻な市場の縮小も業界には重くのしかかっている。便器の機能向上や、消費者の意識の変化などでトイレ用洗剤の市場自体は年々縮小し、売り上げは「1992年のピーク時の約70パーセントにまで落ち込んでいる」(金鳥広報)。
都内で87店舗展開するスーパーマーケットも3カ月前からサンポールの入荷を停止した。店舗関係者は「世帯数の減少や利便性などの面で、時代と合わなくなっていた」と話す。
止まらない自殺の連鎖だが、大阪大医学系研究科(法医学)の的場梁次教授(60)は「アイドル歌手の自殺報道後、飛び降り自殺が相次いだりしたように流行がある。報道などを通じて自殺志願者が煽られてしまう危険性がある」と説明する。
一方、硫化水素自殺は巻き添えになる人が多いことも特徴だ。「ネット心中」の著書があり、自殺問題に詳しいフリーライターの渋井哲也氏(38)は自殺者の多くが「有毒ガス発生中」などと注意喚起する張り紙を貼ることに自殺者の心情が表れていると見る。
「死ぬ側は人間関係に絶望し、強烈な孤独感の中にいる。一方で、他人に迷惑をかけたくないという思いもあり、張り紙さえしていれば1人で死ねると思いこんでいる。でも、張り紙を見た人の多くは助けに入るわけで、巻き添え事故はそうした悲しい誤解を象徴的に表している」
的場教授も「自殺者には楽にキレイに、という意識があるようだが、硫化水素自殺は遺体が吸い込んだガスによって緑色に変色し、溺死体のようになる。殺傷能力の高いガスなので、他の人を巻き添えにするリスクも高い。安易に死に走らず、もう一度立ち止まって、思いとどまって欲しい」と呼びかけている。
http://www.zakzak.co.jp/top/2008_04/t2008041435_all.html
この記事に対するコメント
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Xファイルにそんな話があったなあ
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硫化水素を吸っても死ななかった俺は
超人ハルクより超人